解説記事 ― 動画を読み物で深める
各モジュールに対応した深掘りの読み物です。表・ワークシート・文献案内つき。動画→記事→想起チェックの順で回すと定着します。用語の点線をクリックすると定義が開きます。
設計編
科目Aでは平均85点、科目Bでは平均62点。同じ学生集団なのに、なぜここまで違うのでしょうか。その答えは学生の能力ではなく、科目の「設計」にあります。
シラバスを『授業内容』欄から書き始めていませんか。出口(アウトカム)を先に決め、評価、学修経験の順に設計する——教育設計の世界標準である逆向き設計の考え方を、明日のシラバスに使える形で解説します。
「循環器疾患を理解する」——一見まっとうな目標が、実は誰にも到達を判定できない一文だとしたら。目標を測れる言葉で書き直す技術を、ライブ添削でお伝えします。
熱心に教えたのに、学生は覚えていない——その原因は熱意ではなく方略にあります。学習科学の実証知見をもとに、60分講義を捨てずに学修効果を高める現実的な方法を紹介します。
外来や病棟の「すきま時間」は、実は最高の教育の場です。One-Minute Preceptorの5つのマイクロスキルと、学習者に本当に届くフィードバックの技法を紹介します。
教務課から届いた巨大な表——カリキュラム・マップ。あの46列とA〜Eの記号が読めるようになると、自分の科目が6年間のどこを担うのかが一目で分かります。本学の6つのコンピテンスを実際に読み、科目の学修目標に翻訳するところまでを実物で歩きます。
能動学修編
「わかりましたか?」にうなずきが返ってきても、それは理解の証拠ではありません。講義の枠組みを保ったまま、講義内テスト・think-pair-share・ピア・インストラクションで「全員が頭を動かす60分」をつくる具体的な手順を紹介します。
「予習してきてください」は、なぜ届かないのでしょうか。TBLは、事前学習を確実に駆動し、教員1名で大人数のチーム学修を構造的に回す方法です。1コマの時間割として具体的に紹介します。
「チューターは教えないでください」——では、教えない教員は何をすればいいのでしょうか。問いから学ぶPBLの設計原理と、答えを我慢するチューターの技術を、シナリオの書き方から機能不全グループへの介入まで実践的に解説します。
学生と教員が同じ場所に集まれる時間は、科目の中で最も希少な資源です。知識の伝達は事前学修に移し、対面の時間は応用と対話に使い切る——能動学修編の締めくくりとして、反転授業とシミュレーション教育の設計原則を扱います。
能動1のピア・インストラクションも、能動2のiRAT/gRATも、道具がなければ始まりません。本学の教員が使えるレスポンス・システム「ClassPulse」で、明日の授業にクイズとTBLを実装する手順をまとめました。バージョン1.1.0で加わった出席確認・ピアレビュー・gRAT再回答もカバーします。
評価編
学生は「評価されるもの」を学びます。評価編の起点として、形成的評価と総括的評価の使い分け、ミラーのピラミッド、そして評価のユーティリティという3つの道具を手に入れましょう。
深夜に作ったその1問、学力ではなく「試験テクニック」を測っていませんか。代表的な作問上の欠陥をビフォーアフターで修正し、試験全体を設計図から組み立てる方法を学びます。
筆記試験で満点でも、患者さんの前で動けるとは限りません。「やってみせる」「実際にやっている」を測るための道具箱 — OSCE、mini-CEX、そしてルーブリックの解剖学です。
平均85点でほぼ全員合格——それは喜ぶべき結果でしょうか。成績分布を科目設計の「レントゲン写真」として読み、合格点の根拠を問い直し、科目の外からプログラム全体を評価する視点を身につけます。
講座の締めくくりは、学修目標・教育方略・評価が同じ方向を向いているかを一枚の表で確かめる作業です。整合マトリクスを手に、あなたの科目を点検してみましょう。