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評価5(評価編 第5回)・ 構成的整合・自科目点検

構成的整合 — 自分の科目を点検する

このモジュールを終えると、次のことができるようになります

ナレーションは合成音声。監修待ち(開発版)。

この回の解説記事
📖 構成的整合 — 自分の科目を点検する

深掘りの読み物 ・ 約10分

台本を読む(制作用ドラフト・監修待ち)

コールドオープン

[映像] 深夜の教員室。机の上に2枚の書類 — 左にシラバス、右に試験問題冊子。カメラがゆっくり寄る。

[テロップ] その2枚、同じ科目ですか?

いよいよ評価編の最終回です。ひとつ、質問から始めさせてください。あなたの科目のシラバスと、期末試験の問題冊子。この2つを、机の上に並べて見比べたことはありますか。シラバスには「臨床に応用できる」と書いてあるのに、試験は名称と数値の暗記問題ばかり——もしそうなら、それは同じ科目の書類に見えて、実は別々の科目の書類です。今日はこのずれに名前を付け、一枚の表で直せるようにします。

構成的整合 — 評価が本当のカリキュラム

[テロップ] 構成的整合 constructive alignment(Biggs)

キーワードは構成的整合。学修目標と、教育方略と、評価。この三つが同じ学修成果に向かって揃っている状態を指します。設計編で学んだ逆向き設計の、いわば完成形です。目標が「何ができるようになるか」を約束し、方略がその練習の機会を与え、評価が約束どおりにできるかを確かめる。三位一体で初めて、科目は設計されたと言えます。

なぜ揃っていないと困るのか。学生は評価から逆算して学ぶからです。シラバスに何と書いても、学生にとっての本当のカリキュラムは「試験に出るもの」です。目標が応用でも、試験が暗記なら、学生は合理的に暗記だけをする。「試験に出るところだけ教えてください」という発言は、学生の怠慢ではなく、不整合な設計への正直な反応なんですね。裏を返せば、評価を目標に揃えるだけで、説教ひとつせずに学生の学び方を変えられます。

整合マトリクス — 一枚の表で点検する

[映像] 5列の表が1行ずつ埋まっていくアニメーション。列見出し: 学修目標/水準/方略/評価/整合?

点検の道具は一枚の表、整合マトリクスです。左端に学修目標を書き出し、各目標の水準をミラーのピラミッドで判定し、実物の授業資料と試験問題を見ながら方略と評価を埋めていく。最後に行ごとに、水準が揃っているかを○×で判定します。コツはひとつだけ。記憶で埋めないことです。「たしか症例も扱ったはず」ではなく、実際のスライドと実際の問題冊子を開いて埋めてください。K教授の場合、「急性心不全の初期評価を計画できる」という目標の行が、方略は講義のみ、評価は薬剤名の想起問題で、はっきり×でした。判定に迷ったら、こう自問してください。この評価に合格した学生は、この目標を達成したと言い切れるか。

[テロップ] 不整合の3大パターン

×が付くのは、だいたい3つのパターンです。第一に、目標は応用なのに評価は暗記。第二に、どの目標にも対応しない内容が試験に出ている。だからマトリクスは評価側からも埋めてください。試験問題を1問ずつ目標に紐づけると、出題者の趣味の問題が必ず見つかります。第三に、実習の「できる」という目標を筆記試験で代用しているパターン。処方箋はそれぞれ、症例ベースの問題への置き換え、試験ブループリントによる紐づけ、そしてmini-CEXやルーブリックを使った観察評価への切り替えです。

種明かし — この講座自体が実例です

[映像] 講座の設計ページ(/meta)の画面。コースアウトカムO1〜O6とモジュールマップがハイライトされる。

ここで種明かしをします。いまあなたが受けているこの講座そのものが、構成的整合の実例として設計されています。コースアウトカムO1からO6は設計ページに公開され、設計編と評価編の10モジュールは、そのどれかに紐づいています。あのモジュールマップは、講座自身の整合マトリクスです。各動画の最後の想起チェックは、合否に関わらない形成的評価。そしてこのあと受けていただく修了試験は、どのアウトカムから何問出るかを事前公開する、ブループリント公開型の総括的評価です。ファカルティ・ディベロップメントの講座が自らの教えを実践していなければ、説得力がありませんから。設計ページを開けば、部品はすべて実物で確かめられます。

K教授の1年後、そして修了試験へ

[映像] K教授が2枚の資料を並べて微笑む。成績分布のグラフと、実習指導医のコメント。

最後に、K教授の1年後です。再設計を終えた循環器ユニットの平均点は85点から78点に下がりました。でも、あの高得点側に張り付いた不自然な分布は消え、症例ベースの問題が学生の力をきちんと識別しています。そして病棟からは「循環器を終えた学生は、心不全患者の前で最初の一歩が出る」という声。筆記の分布と実習のパフォーマンス、その両方が動いたのは、個々の変更が大きかったからではなく、目標・方略・評価の方向が揃ったからです。

[テロップ] 不整合を1つ見つけて、1つ直す。そこから始まる。

設計編・能動学修編・評価編、お疲れさまでした。次はあなたの番です。マトリクスを1枚書いて、×を1つ見つけて、1つ直す。そして仕上げに、ブループリントを確認してから修了試験へどうぞ。それが、この講座の正しい受け方です。なお、もう一本だけ発展編があります。発展1「変えたあとを測る」。修了試験には出ませんが、直したその1つが本当に良くなったと、どう言えるのか——その確かめ方の話です。

理解チェック

選ぶ前に、いちど自分の答えを予想してみましょう(想起練習)。

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監修状態:監修待ち(開発版)