東海大学 医学教育学 › 医学教育FD基礎講座
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GE

総合的に患者・生活者をみる姿勢

**Ge**neralism

患者の抱える問題を臓器横断的に捉えた上で、心理社会的背景も踏まえ、ニーズに応じて柔軟に自身の専門領域にとどまらずに診療を行い、個人と社会のウェルビーイングを実現する。

18項目 ・ 学修目標75個

01 全人的な視点とアプローチ02 地域の視点とアプローチ03 人生の視点とアプローチ04 社会の視点とアプローチ

GE-01 全人的な視点とアプローチ

患者の抱える問題を臓器横断的だけでなく心理・社会的視点で捉え、専門領域にとどまらない姿勢で責任をもって診療に関わり、最善の意思決定や行動科学に基づく臨床実践に関与できる。

GE-01-01 臓器横断的な診療
  1. 01 臓器横断的に医学的課題を捉えることができる。
  2. 02 適切な医療機関や診療科につなぐ重要性を理解している。
  3. 03 基本的なフレームワーク(頻度・重症度・緊急度、解剖学的アプローチ、病態生理学的アプローチ、二重過程理論、事前確率等)を用いて臨床推論を行うことができる。
  4. 04 主訴に応じて、必要な医療面接・身体診察・検査を実施できる。
  5. 05 診断がつかない健康問題やその介入方法の概要を理解している。
  6. 06 多疾患が併存した状態及び複数臓器にまたがる疾患について、その介入方法の概要を理解している。
  7. 07 ポリファーマシーとその介入方法の概要を理解している。
GE-01-02 生物・心理・社会的な問題への包括的な視点
  1. 01 身体・心理・社会の問題を統合したアプローチを理解している。
  2. 02 個人・家族の双方への影響を踏まえたアプローチを理解している。
GE-01-03 患者中心の医療
  1. 01 個々の患者の医療への期待、解釈モデル、健康観を聞き出すことができる。
  2. 02 患者の社会的背景(経済的・制度的側面等)が病いに及ぼす影響を理解している。
  3. 03 医療の継続性(時間・情報・関係等)がもたらす影響の概要を理解している。
GE-01-04 根拠に基づいた医療<EBM>
  1. 01 根拠に基づいた医療(EBM)の5つのステップを列挙できる。
  2. 02 PICO(PECO)を用いた問題の定式化ができる。
  3. 03 データベースや二次文献からのエビデンス、診療ガイドラインを検索することができる。
  4. 04 得られたエビデンスの批判的吟味ができる。
  5. 05 診療ガイドラインの種類、推奨の強さ、使用上の注意を理解している。
  6. 06 患者の個別性や状況を考慮してエビデンスの適用について考えることができる。
GE-01-05 行動科学
  1. 01 行動科学に関する知識・理論・面接法を予防医療、診断、治療、ケアに適用できる。
  2. 02 適切な環境調整や認知行動療法を提案できる。
  3. 03 健康に関する行動経済学の知識を活用できる。
GE-01-06 緩和ケア
  1. 01 緩和ケアの概念を理解した上で、全人的苦痛(身体的苦痛、心理社会的苦痛、スピリチュアルペイン)を評価できる。
  2. 02 がん・非がんの症状緩和の薬物療法や非薬物療法の概要を理解している。
  3. 03 救急・集中治療における治療・ケアに関して、人生の最終段階における医療(エンド・オブ・ライフ・ケア)を踏まえた患者・家族とのコミュニケーションの意義を理解し、頻度の高い苦痛とその対処法・ケアを計画できる。
  4. 04 慢性疼痛の病態、経過、治療を理解した上で、その対処法・ケアを計画できる。
  5. 05 患者の苦痛や不安感に配慮しながら、就学・就労、育児・介護等との両立支援を含め患者と家族に対して誠実で適切な支援を計画できる。

GE-02 地域の視点とアプローチ

地域の実情に応じた医療・保健・福祉・介護の現状及び課題を理解し、医療の基本としてのプライマリ・ケアの実践、ヘルスケアシステムの質の向上に貢献するための能力を獲得する。

GE-02-01 プライマリ・ケアにおける基本概念
  1. 01 地域の健康格差を理解し、医療へのアクセス障害等のヘルスケアシステム上の課題を適切に判断できる。
  2. 02 患者の所属する地域や文化的な背景が健康に関連することを理解している。
GE-02-02 地域におけるプライマリ・ケア
  1. 01 地域(都会・郊外・へき地・離島を含む)の実情に応じた医療と医師の偏在(地域、診療科及び臨床・非臨床)の現状の概要を理解している。
  2. 02 地域の医療体制や診療機関の規模・役割に応じて、医療者として柔軟に対応できる。
  3. 03 患者の居住する地域における各疾患の罹患率、有病率等の指標を用い、臨床推論で活用できる。
  4. 04 地域の量的指標(人口構成等)や質的情報(地理的・歴史的・経済的・文化的背景)を収集し、地域の健康課題を説明できる。
  5. 05 地域の住民や医療を提供する上で必要となる専門職と協働した地域の健康増進活動の意義の概要を理解している。
GE-02-03 医療資源に応じたプライマリ・ケア
  1. 01 地域の人的・物的資源に応じた医療・サービスを提案できる。
  2. 02 離島・へき地や医師不足地域等の医療資源が限られた状況での医療提供体制及び保健・福祉・介護の体制の概要を理解している。
GE-02-04 在宅におけるプライマリ・ケア
  1. 01 在宅医療の現状と適応を踏まえて、その必要性や課題の概要を理解している。
  2. 02 在宅における緩和ケアや人生の最終段階における医療、看取りの在り方と課題の概要を理解している。

GE-03 人生の視点とアプローチ

患者・生活者の成長、発達、老化、死のプロセスを踏まえ、経時的に患者・家族・生活者に起こり得る精神・社会・医学的な問題に関与できる。

GE-03-01 人生のプロセス
  1. 01 ライフサイクル(胎児期、新生児期、乳幼児期、学童期、思春期、青年期、成人期、壮年期、老年期、終末期)の視点で、患者の課題を検討できる。
  2. 02 ライフステージやライフイベントの視点で、健康管理と環境・生活習慣改善を検討できる。
  3. 03 家族ライフサイクル・家族成員間関係・家族システムの視点で、患者・家族間の問題(虐待・ネグレクト等)を指摘できる。
GE-03-02 小児期全般
  1. 01 小児期の身体の成長と生理機能の発達について理解している。
  2. 02 小児期の正常な精神運動発達について理解している。
  3. 03 小児期の愛着形成や保育法・栄養法について理解している。
  4. 04 小児期の栄養面での特性や食育について理解している。
  5. 05 小児期の免疫発達と感染症の関係について理解している。
  6. 06 小児期から成人期への医療の移行について、現状と課題を理解している。
GE-03-03 胎児期、新生児期、乳幼児期
  1. 01 胎児の循環・呼吸の生理的特徴と出生時の変化について理解している。
  2. 02 新生児・乳幼児の生理的特徴について理解している。
GE-03-04 学童期、思春期、青年期、成人期
  1. 01 思春期発現の機序と性徴について理解している。
  2. 02 学童期、思春期と関連する課題(学業、友達等に関わる課題)について理解している。
  3. 03 思春期、青年期と関連する課題(生殖、いのち等に関わる課題)について理解している。
  4. 04 成人期と関連する課題(メンタルヘルス、仕事、運動習慣、不妊等に関わる課題)について理解している。
GE-03-05 老年期
  1. 01 老化に伴う臓器や身体機能の変化、それに伴う生理的変化、老化機構について理解している。
  2. 02 高齢者総合機能評価を実施できる。
  3. 03 老年症候群(歩行障害・転倒、認知機能障害、排泄障害、栄養障害、摂食嚥下障害等)について理解している。
  4. 04 フレイル、サルコペニア、ロコモティブシンドロームの概念、その対処法、予防について理解している。
  5. 05 国際生活機能分類について理解している。
  6. 06 高齢者の栄養マネジメントについて理解している。
  7. 07 日常生活動作に応じた介護と環境整備について理解している。
GE-03-06 終末期
  1. 01 死の概念と定義や生物学的な個体の死について理解している。
  2. 02 死に至る身体と心の過程の知識を活用して、患者や家族がもつ死生観を配慮できる。
  3. 03 人生の最終段階における医療(エンド・オブ・ライフ・ケア)について理解している。
  4. 04 小児の終末期の特殊性について理解している。
  5. 05 ACP、事前指示書遵守、延命治療、蘇生不要指示、尊厳死と安楽死、治療の中止と差し控え等について理解している。
  6. 06 悲嘆のケア(グリーフケア)について理解している。

GE-04 社会の視点とアプローチ

文化的・社会的文脈のなかで生成される健康観や人々の言動・関係性を理解し、文化人類学・社会学(主に医療人類学・医療社会学)の視点から、それを臨床実践に活用できる。

GE-04-01 医学的・文化的・社会的文脈における健康
  1. 01 患者の健康観や病いに対する価値観を理解するうえで、健康に関わる知識(定義、健康寿命、健康生成論、ウェルビーイング、QOL、SDH、ICF、UHC等)を活用し、健康問題に対する包括的アプローチが実践できる。
  2. 02 患者が受療に至るまでにどのような過程があるかを生活者の視点から説明できる。
  3. 03 栄養やエネルギー代謝に関する知識や統計情報をもとに個人の栄養状態を評価でき、本人や家族の生活や価値観も踏まえた上で食生活の支援を計画できる。
  4. 04 身体活動、スポーツ医・科学(競技スポーツ以外も含む)の知識や統計情報をもとに個人の生活活動を評価でき、本人や家族の生活や価値観も踏まえた上で活動や運動の支援を計画できる。
  5. 05 休養や心の健康について知識や統計情報をもとに評価し、本人や家族の生活や価値観も踏まえた上で支援を計画できる。
  6. 06 喫煙や飲酒に関して、喫煙や飲酒による健康影響の知識や統計情報をもとに、本人や家族の生活や価値観を踏まえた評価や支援を計画できる。
  7. 07 健康の社会的決定要因とアドボカシーの概要について理解している。
GE-04-02 社会科学
  1. 01 人の言動の意味をその人の人生史・生活史や社会関係の文脈の中において検討できる。
  2. 02 文化人類学・社会学(主に医療人類学・医療社会学)の視点で、患者やその家族と生活環境・地域社会・医療機関等との関係について説明できる。
  3. 03 文化人類学・社会学(主に医療人類学・医療社会学)の理論や概念を用いて、患者の判断や行動に関わる諸事象を説明できる。